- 第1-2章 (9/15) -
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- マリアの提督日誌 -
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とりあえずまずはゴメスに挨拶をした。 私「ゴメス提督、お名前は存じ上げておりました。 私はマリア・アルメイダです。これからご指導お願い致します。」 ゴメス「ああ、君が俺を島から連れ出してくれたんだったな。ありがとう。」 私「いえ、私はたいしたことはしていません。 それに島を発見したのはトーレスです。」 トーレス「いやいや、ソリスの報告がなければ手がかりが掴めなかったし、 手紙が入った小瓶を流したのはゴメス本人じゃ。」 ゴメス「ではここの商会の皆々に助けられたんだな。感謝している。」 ふとあの時の情景で思い出したことがあり、口に出した。 私「そういえば、あの時塩ふきゴリラがほったて小屋まで 案内してくれたわ。」 |
ゴメス「ああ、あいつか。」 私「知ってるんですか?」 ゴメス「俺が遭難してあの島に流れ着いた時にゴリラがいて、 湧き水の在処や、果物が生えている場所を教えてくれた。 あの小屋を作る時も手伝ってくれたんだ。」 トーレス「それは相当頭の良いゴリラだったんですなぁ。」 ゴメス「ああ。ただあいつ木登りは苦手のようで、 高いところにあるバナナがとれないから、それをとってやったり、 あいつはあいつで魚をとってくれたり、何にしろあいつと 助け合いながら生きていたよ。」 私「そうだったの。じゃあ、そのゴリラはゴメスがいなくなって 寂しがっているかもしれないわね。」 ゴメス「どうだろうな。」 トーレス「ゴメスがいた島にはミゲルが記念牌を立てたそうですぞ。 だからどの島かすぐにわかるはずじゃ。」 私「ミゲルが記念牌を立てたの?」 | |||