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- 第1-1章 (4/16) -
- マリアの提督日誌 -

○月○日

提督の勉強をするにしても、何をどう勉強すればよいのか、 具体的にはよくわからない。
今までアルメイダ商会で、提督のトーレスと同じような 働きはしていたけれども、実際提督となってみて 何か足りない点もあるかもしれない。

そこで、今日はトーレスの家に行った。
ベテラン提督のトーレスなら何かアドバイスをくれるだろう。

トーレスは私が訪問したことをものすごく喜んでくれた。 そういえばトーレスには特に何も言わずに 決断して商会に入って、提督になったから、 とても驚いたことだろう。

トーレスは私が提督になったことを少し心配しているようだった。
今までアルメイダ商会の船に乗るときは、必ずトーレスと一緒だった。
確かに私も不安が全くないわけではない。 しかし、ここまで来たからにはやりきらなくては。
私の夢のためにも、弱音を吐いている場合じゃない。

初めのうちは心配していたトーレスだったけれど、 話をしていくうちに、私の熱意が伝わったらしく、 応援してくれた。

トーレス「お嬢様の決意はそんなにも固いのですね。 それならば、このトーレス、出来る限りお嬢様をバックアップ致しますぞ!

トーレスのこの言葉は嬉しかったんだけど、私の熱意は純粋なものじゃないんだよね・・・。
ちょっとトーレスに申し訳ない気がするけど、 その分提督としての働きはしっかりとできるように頑張ろう。
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